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オーケストラ

ライブ写真を見てもらうと「音が聞こえてきそうですね!」とか「呼吸を感じます!」と言って頂けることがあります。私も生のライブが好きなので、やはりライブが1番だと想っていますが...写真という手段を通して、後々もそんな風に感じてもらえる事は本当に嬉しいものです。大切な瞬間をもう一度感じられる手段、その一つが写真だと思います。


まだカメラを始めていなかった時(だと思うのですが・・・)、昔のブリヂストン美術館で一目惚れをした絵画がありました。それは、ラウル・デュフィの「オーケストラ」です。

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ブリヂストン美術館は、今はアーティゾン美術館となりました。この写真は今年、そのアーティゾン美術館で再会した際に撮ったものです。(アーティゾン美術館はほぼ撮影可で、素敵なコレクションばかりなので大好きな美術館です♡)

私はラウル・デュフィという画家を知りませんでしたが、初めてこの絵を見た時、本当に音が聞こえてきそう!と思って、とても愉しくなりました。よく見ると素早いタッチで描かれていて、それがオーケストラの動きのようにも見えます。繊細なようで大胆、それが恰好よくて好きです。


ある本に書いてありました。

“彼の狙いは、フェルメールやヴァトーのように「音楽する人」を完結的に描くのではなく、「音楽している人」をその流れの中で捉えることにあった。”と…(新潮美術文庫「デュフィ」より引用)


これは凄く意味深い解説のように感じています。少し話がそれるかもしれませんが、私は最近(以前は違ったんだと思います)、被写体の「力を抜いた時」に惹かれるようになりました。「力を込める時」が美しいのは、それはそれでありだとも思いますし、当然のような気もします。だけどいい意味で、胸やけのしない写真というか、私らしい写真というのは暗くて「静を感じる写真」なのかもしれないなぁとも思うようになりました。

まぁどちらにしても偏りのないバランスが重要でしょうが(笑)


音楽している人をその流れの中で捉えること・・・

また新たなテーマを見つけたのです。


私のポストカードコレクション!写真左;初めて出会った時に買った「オーケストラ」黄ばんでいるが大切な思い出の一枚。

写真右;2019年にパナソニック汐留美術館でみた展示の時に買った「コンサート」オーケストラを後ろから捉えているので、カメラマン的に親近感あり









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