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ラメラ



まだ真夏日であった8月下旬のこと、東京都美術館へ「フィン・ユールとデンマークの椅子」展を観に行ったのだ。

(7月には「ジャン・プルーヴェ展」にも行ったので、なんだか椅子祭りだった)


全然覚えられない巨匠の名前たち(カタカナって苦手だ)はさておき、一つ一つに個性があって、眺めているだけで満足な感じ。無駄のないデザインのもの、考えつくされた設計のもの、遊び心のあるもの・・どれも欲しくなってしまう。

北欧というだけで癒されるのに、やはり椅子は座ってみなけりゃわからない!なんと実際に座れるコーナーもあって、あれこれ座り放題。


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それでは、私が最も座り心地が良かったソファを紹介しましょう(笑)

ハンス J. ヴェグナー「PP19 ベアチェア」です。


こうして調べてみたら、なんとも可愛い名前だったんですね!

「アーム部分がまるで後ろから抱きしめられる熊の手のようだ」と言われた事からベアチェアと名付けられたそうです。(熊好きの私にはたまりません)


いやほんっと!包まれてる感じが心地良さナンバーワンでした。(座面もちょうどよくふんわり、どんな格好で座っても良しの広々タイプ)


ちなみに写真に写っているフロアスタンドは、

オーエ・ピーターセン「MODEL 351」


この折り紙に影響を受けているデザインは、レ・クリント社の原点で、なんと手作りなんだそう。

ほかにもかわいいデザインが沢山あって・・・




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タカギ&ホムスペット「LAMELLA 1」

という繭玉みたいな形のランプがあったのね。


(写真撮らなかったのと、詳細が載っているページを見つけたのでリンク先をご参照ください。)


“彼らはキノコの傘の裏側に広がるプリーツに魅了されていた” とあります。「ラメラ」とは、そのキノコのプリーツ部分の生物学的名称との事🍄


ラメラ・・・

つい先日私が山で魅了された「ラメラ」の写真がコチラです!光が透き通るとホントに綺麗。

照明のデザインに取り入れた意味、凄くわかるような気がしますねぇ。









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そして、今回の展示で私が最もお気に入りだったレ・クリント社の照明は

センヤ・スヴァー・ダムケア「BOUGUET 5」


私には葡萄の房のように見えたけど、無造作に束ねられたチューリップをヒントにデザインされたそうです。こんな照明が家にあったら素敵ですよね~


あ、でもウチの照明も結構素敵なんですけどね・・

(どこかで載せた気もするが)これはまた別の機会に♪



話は元に戻りまして、イッタラみたいにレ・クリントにはいろんなデザイナーが居て、それぞれの想いで手作りされているのを知りました。

もちろんレ・クリント社だけでなく、世界的な老舗照明メーカー ルイス・ポールセンのものも沢山ありました。


光って、写真を撮る人からしたら、奥が深くて難しくて・・だけどやっぱり心惹かれて追い求めたくなる。

それ以前に私たちの生活の中で、「灯り」は大切な安らぎで、本当に好きです。



そういえば、フィンユールの椅子に全く触れていなかった気がするので、最後にもう少しだけ椅子の話もしましょうか(笑)






左の写真の右側に配置されているのが

フィン・ユール「チーフテンチェア」


巨匠フィン・ユールの代表作だそうです。

チーフテンというのは「酋長;未開の部族の長」という意味で(確かに、長老が座っていそう)

デンマークの国王の目に留まり、国王自ら着座したことで一躍有名となったと‥ありました。


このなめらかが好きだなぁ。

人が触れるものはやはり、なめらかさが欲しいですよね。


1枚目の左側と2枚目の右側に配置されている2人掛けソファは

フィン・ユール「ポエトソファ」


とっても可愛くてこれもお気に入り!(私は黄色が好きなので左のがよきです)


2枚目の左側に配置されている黒い1人掛けの椅子は

フィン・ユール「ペリカンチェア」


その名の通り、ペリカンが翼を広げた形からこの名が付いています。最初に書いたヴェグナーのベアチェアとおなじく、こちらも包み込む系の椅子たちですね。


デンマークには、ヒュッゲという言葉がありますよね。今回触れた北欧デザイナーたちの根っこには、きのこの森や長い薄闇があって、それが光や温もりやなめらかさにつながっているんだろうと想っています。

やはり光の前に影なんだよな‥と(これは好きな音楽に触れている時いつも感じている事)そして、苦手なカタカナ少しだけ覚えました(笑) ラメラ🍄

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